料金表にはいくつかのプランを載せていますが、実際に治療するときに多くのケースで選ばれるのはインビザライン・システムのフルパッケージを利用するトータルフィットプランです。当院では95%以上になります。
「前歯だけ」などの部分的な矯正をご希望の方も多いですが、部分的な矯正は、どこかしらに無理が出ることが多くなります。
矯正治療のほとんどは、歯の並ぶ場所が足りないのを、なんとかスペースを作って配置する治療です。ですから動かす歯の本数が多ければ多いほど1本あたりのスペースの確保は容易になります。逆に言うと、実は部分矯正は難易度が高いのです。
審美治療を行う一般歯科医院の多くは、矯正治療が専門外であることから、専門医が日常的に行う全体矯正の方が難易度が高いと考え、部分矯正を手がけます。
インビザライン社が取り扱う2つのブランドでも、「インビザライン・システム」は矯正専門医向けであり、「インビザラインGO・システム」という部分矯正に限定したブランドは一般歯科医向けという位置づけです。
しかし、変な話ですが、フルパッケージのインビザライン・システムのほうが自由度がずっと高いので、確実で安心な治療になりやすいのです。
少し詳しく説明すると、インビザラインGO はインビザライン・システムで言うとフルパッケージの下に設定されている機能限定版のライトパッケージと同じ。14枚以内で治療を終了するという制限があるものです。
安価ですが、不自由なシステムと言えます。当院ではライトパッケージを使用するケースは3%以下です。
インビザラインのフルパッケージは5年という期間の制限がありますが、機能的には文字通りフルオプションの無制限のプランです。
セレックによる審美治療に伴い、仕上がりを良くするため事前に矯正を行うケースにおいても、フルパッケージを利用することが多々あります。歯の審美修復も制限を受けずに理想的に行え、そのほうが現実的なプランにすることができる場合も多いということです。
セレックの審美ケースの増加にともない、ライトパッケージも今後は増えていくことだろうと思います。しかし、その適応には妥協があってはいけません。