インビザラインとシュアスマイルの違い

(この記事は2分で読めます)

マウスピース矯正のブランドとして、インビザラインがかなり有名になりました。
世界で1300万症例に達したインビザラインは、いまでは、世界標準の矯正治療法のひとつと言っても過言ではないでしょう。

マウスピース矯正のブランドは、2018年にインビザラインの特許の一部が切れたことにより、とてもたくさんの後発商品?が出てきました。

しかし、その大部分はLCM(ローコストマウスピース)と言われる、格安商品です。
LCMは、わたしは後発商品とは言えないと思っていて、「インビザラインのやりかたを部分的にまねたもの」です。

インビザラインの後発商品と言えるのは、シュアスマイル(SureSmile)だけだと思います。

詳しくは、こちらの詳細記事もご覧ください。

記事を読んでいただけるとご理解いただけると思いますが、信頼できるマウスピース矯正装置は、わたしの主観で言うと世界で3種類。インビザライン、シュアスマイル、スパークです。
このうち、スパークは現時点で日本未発売ですので、インビザラインとシュアスマイルの2種類のみが、2022年現在、信頼できる方法と言えます。

この2種類の違いが気になると思うのですが、コロナワクチンの「ファイザー」と「モデルナ」にたとえると、わかりやすいでしょうか。

インビザライン = (モデルナ)
シュアスマイル = (ファイザー)

インビザラインは、革新的なイノベーション技術によって作られた商品で、開発元はアメリカ・シリコンヴァレー、アップルコンピューター社の隣にある「アライン・テクノロジー社」です。

海外に特有の、技術を評価され投資を呼び込んで急成長した新興企業ですが、欧米ではそういう会社が、すぐグローバルな巨大企業に成長します。
ひと昔前であれば、アップル・コンピューター社が示されたでしょうが、今ではアップルも安定の大企業になりました。
現在では、さしずめコロナワクチンで急に世界的な知名度を得た、モデルナ社を例に出すのが適切ではないでしょうか。

一方、シュアスマイルは「デンツプライ・シロナ社」の商品。
歯科業界で世界最大の大企業であり、当院でも導入している「セラミックの1dayトリートメント」のセレックの機械を開発・販売している会社です。
つまり、シュアスマイルはファイザー社のような世界的グローバル企業が作った後発商品。日本では2021年発売になったばかりです。

どちらも甲乙つけがたい、非常に優秀な商品であり、治療法です。
違いは、インビザラインの治療期限が5年(最上位のプラン)に対し、シュアスマイルは3年であることくらいでしょうか。
標準的な症例は3年以上必要なことはまれですから、かなりの難症例以外は、シュアスマイルが有力な選択肢になります。
また、シュアスマイルは、後発商品としてコストを多少抑えられます。当院での価格設定はインビザラインと同じですが、VProという世界的に定評のある治療加速装置が標準で付属しますので、加速プランをご希望の方にはかなりのコストダウンになります。
患者様にとっては治療期間の短縮につながりますし、今後はインビザライン以上の選択肢になってくると思います。

今は圧倒的に「インビザライン」が有名ですが、シュアスマイルも、坂?出身の人気女優さんなどが最近治療しているなどの噂をよく耳にします。
今後は「シュアスマイル」も、歯科業界で世界一の巨大グローバル企業の商品ということで、メディアでの取り扱いも増えるでしょう。かなり知名度を上げていくのではないでしょうか。

マウスピース矯正やワイヤー矯正を徹底比較!自分に合った選び方も解説

歯科矯正には、「マウスピース矯正」や「ワイヤー矯正」など、さまざまな種類があります。
それぞれ特徴があるため、矯正を始める前にはメリットやデメリットの把握が重要です。

こんにちは、海老沢歯科医院の院長、海老沢です。
当院ではこれまでに、ワイヤーによる治療を含め、歯科矯正をさまざまな方法でおこなってきました。
500名の患者さまの治療にはインビザラインを使用しています。
そして、現在は主にマウスピース矯正の一種である「インビザライン」と「シュアスマイル」という2種類の方法を採用しています。

本記事では、主な4種類の歯科矯正の特徴やメリット・デメリットと、自分にあった選び方を解説します。
また、記事の後半では、近年人気を集めているマウスピース矯正にフォーカスし、マウスピース矯正の種類や患者さんが誤解しやすいポイントについて解説します。
この記事が歯科矯正に対する不安を払拭し、自分にあった治療を始めるきっかけとなるとうれしいです。

歯科矯正の4種類の方法と自分に合った選び方

歯の矯正方法は、大きく分けると以下の4種類あります。

  1. マウスピース矯正
  2. ワイヤー・ブラケット矯正(表側・裏側)
  3. セラミック矯正
  4. 外科矯正

私の医院ではこれまで、「マウスピース矯正」「ワイヤー・ブラケット矯正(いわゆるワイヤー矯正)」「セラミック矯正」といった治療方法を採用してきました。
そのうえで、今の私の考えを言うと、顎(あご)の骨の歪みや歯そのものに問題がない場合は、マウスピース矯正がオススメです。

なぜならマウスピース矯正は、歯の健康に優しく、治療中の痛みも少ないうえに、費用も抑えられるなど、さまざまなメリットがあるからです。

ただし、骨格や症状によっては、他の矯正方法のほうが合っているケースもあります。

そこで、次は自分に合った矯正方法をチェックしてみましょう。

自分に合った歯科矯正の方法を簡易チェック

まずは、以下の図の4つの質問に「YES・NO」で答えてみてください。
この質問に答えていただくことで、あなたに合った矯正方法がわかります。

もし、「顎の骨に問題があるかわからない」という方は、信頼できる歯科医院の無料カウンセリングを受けてみてください。
私の医院でもカウンセリングや、LINEでのご相談をお受けしていますので、お気軽にご相談ください。

4種類の矯正方法を表で比較

続いては、4種類の矯正方法の特徴についてお教えします。
わかりやすく表で比較してみましょう。

マウスピース矯正 ワイヤー・ブラケット矯正(表側・裏側) セラミック矯正 外科矯正
概要 透明に近いマウスピース型の矯正装置を歯にかぶせる方法 歯の表面につけたブラケットという土台に、ワイヤーを通して締める方法 歯を削り、上からセラミックの人工歯をかぶせる方法 骨格を変える外科手術
見た目 装置が目立ちにくい 表側:装置が目立つ
裏側:装置が目立ちにくい
装置はつけず、人工歯もほぼ目立たない 術後に腫れる場合がある
治療費 インビザライン:30〜130万円
その他:30〜80万円
50〜180万円 50〜300万円 30万〜数百万円
治療期間 数ヶ月〜3年以上 数ヶ月〜3年以上 約1ヶ月 1日~3年以上
向いている人
  • 歯科矯正していることがバレたくない
  • 装置を自分で外したい
  • 気軽に治療したい
  • 顎の骨に問題がない
  • 見た目は気にしない
  • 装置をつけっぱなしにしたい
  • 痛みを我慢できる
  • 顎の骨に問題がない
  • 1日でも早く歯の見た目を美しくしたい
  • 歯並びや噛み合わせは気にしない
  • 顎の歪みなど骨格から治したい

この表にまとめた通り、目立ちにくい矯正装置を使って、健康な歯を削らずに治療したい場合は「マウスピース矯正」が最も適しています。

4種類の矯正方法のメリット・デメリット

それでは、それぞれの矯正方法のメリットやデメリットについて、さらに詳しく見ていきます。
まずは、「マウスピース矯正」から取り上げましょう。

【方法1】マウスピース矯正

「マウスピース矯正」とは、透明に近いマウスピース型の矯正装置を歯にかぶせる方法です。
マウスピース矯正装置をつくり、少しずつキレイな歯並びになるよう、段階的に矯正装置を付け替えることで歯並びを整えます。
(マウスピース矯正装置は「アライナー」や「トレー」とも呼ばれています)

矯正装置が透明で目立ちにくく、自分自身で取り外しができます。
よって、見た目が気になりにくいのが特徴です。
また、インビザラインを使えば、抜歯を伴うような難しい治療もできます。

▼マウスピース矯正の詳細
治療中の見た目 透明に近く、目立たない
治療費用の相場 インビザライン:30〜130万円
その他:30〜80万円
治療期間 数ヶ月〜3年以上
可能な治療内容 マウスピース矯正装置の種類によって違います。
  • インビザライン:カンタンな治療から、歯を抜くような難しい治療まで可能
  • その他:カンタンな治療に適している ※顎の骨に問題がある場合は外科手術が必要
主なメリット

1.ワイヤー・ブラケット矯正より負担が少ない

  • →治療時の痛みが少なく、治療期間も短く済むことが多い

2.矯正装置が目立ちにくい

3.矯正装置を自分で取り外せる

4.ホワイトニングも一緒にできる

5.歯に金属をつけずに済む

  • (治療内容によっては部分的に金属を使用する場合がある)
主なデメリット

1.1日20時間の装着時間を守らないと治療がうまく進まない

2.飲食時の制限が多い

  • 飲食時にはマウスピース矯正装置を外し、装着する前に歯磨きが必要

3.装置を毎日洗浄する必要がある

なお、マウスピース矯正と一口に言ってもさまざまな種類があります。
マウスピース矯正の種類や詳しい選び方については、次章の「マウスピース矯正の選び方」をお読みください。

【方法2】ワイヤー・ブラケット矯正

「ワイヤー・ブラケット矯正」とは、歯の表面や裏側につけた「ブラケット」という土台に、ワイヤーを通してグッと締める方法です。
歯科矯正をおこなう際、マウスピース矯正と一緒に検討されることが多いです。

メジャーな方法ではあるものの、矯正装置が目立ったり、ワイヤーで口内が傷ついて痛みが出たりすることが多いのが難点です。

▼ワイヤー・ブラケット矯正の詳細
治療中の見た目 ブラケットをつける場所によって異なる
  • 歯の表側につける場合:金属が歯の表面に並び、とても目立つ
    (透明のブラケットや白いワイヤーなど、目立ちにくいものも出ている)
  • 歯の裏側につける場合:矯正装置が歯の裏側につくため、目立たない
治療費用の相場 50〜180万円
治療期間 数ヶ月〜3年以上
可能な治療内容 軽いデコボコの歯並びから、歯を抜くような難しい歯並びまで治療可能
※歯の状態によっては「アンカースクリュー矯正」というインプラントを埋め込む方法が必要な場合もある
※顎の骨に問題がある場合は外科手術が必要
主なメリット

1.矯正装置を取り外す必要がない

  • 食事のたびに取り外したり、装着時間を管理したりする必要がない

2.矯正装置が金属のため、装置への色素沈着や傷がつく心配が少ない

3.歯の裏側で治療する場合、矯正装置が目立たない

主なデメリット

1.歯の表側で治療する場合、矯正装置が目立つ

2.治療期間が長く、費用が高くなることがある

3.抜歯が必要になることが多い

4.装置で口の中が傷つくなど、痛みを感じやすい

5.矯正装置が壊れないように注意が必要

6.一箇所でも装置が外れたら通院が必要になる

7.外したいタイミングで矯正装置を外せない

8.装置が金属の場合、金属アレルギーの心配がある

9.装置がついている間はホワイトニングができない

【方法3】セラミック矯正

「セラミック矯正」とは、自分の歯を細くなるまで削り、その上に「クラウン」と呼ばれるセラミックの人工歯をかぶせる方法です。
短期間で歯の色と形を好みに変えられるので、芸能人も多く取り入れています。
(1ヶ月程度で終わるため、美容外科では「クイック矯正」とも呼ばれています)

すぐに歯の見た目を美しくできる一方、治療の影響で歯茎が黒くなることがあります。
また、噛み合わせや歯並びを大きく変えるような治療はできません。

▼セラミック矯正の詳細
治療中の見た目 矯正装置をつけず、数本ずつセラミックに切り替えるため、目立たない
治療費用の相場 50〜300万円
治療期間 1ヶ月程度
可能な治療内容
  • 歯そのものは動かさないため、クラウンの角度で整えられる範囲だけを調整できる
  • 全体の歯並びや噛み合わせは調整できない
主なメリット

1.短期間で見た目がキレイになる

2.好みの色やサイズの歯に変えられる

3.矯正装置をつける必要がない

主なデメリット

1.健康な歯を芯だけになるほど削る

2.健康な歯の神経を抜くことで、歯ぐきが黒くなる場合がある

3.見た目を整えるだけで、噛み合わせや歯並びは変えられない

4.素材によっては金属アレルギーの心配がある

5.セラミック製で人間の歯よりも硬いため、噛み合う歯が削れることがある

6.材質や本数によって、かなり高額になる

【方法4】外科矯正治療

「外科矯正治療」とは、顎の骨のゆがみや口元全体のシルエットを骨格から変えたいときに、外科手術をおこなう方法です。
顎の骨を切ってつなぎ合わせるため「骨切り(セットバック)」とも呼ばれます。

顎の骨に問題がある「顎変形症(がくへんけいしょう)」と診断されれば、保険診療の対象になります。
顎周りは、大切な血管と神経が集中している場所です。
本当にリスクをとって手術すべきか、どの病院・クリニックで手術すべきかは慎重に検討しましょう。

▼外科矯正治療の詳細
治療中の見た目
  • 外科手術のあと、腫れや痛みが強いダウンタイム期間がある
  • 外科手術の前後に、ワイヤー・ブラケット矯正をおこなう場合は、見た目が目立つ
治療費用の相場 30万〜数百万円
※「顎変形症」と診断されると健康保険が適用される。
美容外科で審美目的の手術をする場合、全額自己負担となる
参考:東京大学医学部附属病院 口腔顎顔面外科・矯正歯科のサイトより
治療期間 治療内容や、治療を受ける病院やクリニックによって変わる
(1週間近く入院することもあれば、日帰りで済む場合もある)
可能な治療内容 口元の突出感をおさえる、顎をまっすぐにするなど、骨格から変えられる
主なメリット

1.噛み合わせの根本的な原因となる、顎の骨の歪みから治療ができる

2.口元の突出感をなくすなど、口元の印象を大きく変えられる

主なデメリット

1.身体への負担が大きい

  • 基本的に数日ほど入院し、全身麻酔を用いた手術をおこなう
  • 治療によって数日の腫れや痛みなどダウンタイムがある

2.副作用などのリスクが大きい

  • 顎周りは重要な血管や神経が集中しているため、重い副作用がおきる可能性がある

以上のように、それぞれの治療法にはメリットとデメリットがあります。
ちなみに、これらの治療の中で、私がいま最もオススメしているのが「マウスピース矯正」です。

続いて、マウスピース矯正の選び方やオススメの種類について、詳しく解説します。

マウスピース矯正の選び方

マウスピース矯正は、目立ちにくく、矯正中の痛みも少ないことから、近年人気が高まっています。
一方、その名の通り「マウスピース」の矯正装置によって、うまく矯正が進むかどうかが異なります。
よってここからは、自分に合ったマウスピース矯正装置の選び方をお伝えします。

マウスピース矯正装置の種類と選び方

現在、歯科業界には多くのマウスピース矯正装置が存在しており、その数は今や20種類を超えています。
2018年に、インビザラインの特許の一部が切れたために、安価な後発品が次々と発売されたためです。

しかし、それだけ多くの種類がありつつも、実際には、インビザラインを含む大手グローバル企業発売の4つのブランド以外は、名前やプランが違えど、特に材料や技術的な違いなどは無く、技工所が違うだけといったものです。
つまり、分類すると、以下の2種類に大きく分けられます。

1.大手グローバル企業発売のマウスピース(インビザライン、シュアスマイル、スパーク、クリアコレクト)
2.格安マウスピース(LCM:ローコストマウスピース)
【ブランド例】キレイライン矯正、アソアライナー、KEN LINE、SmileTRU、Oh my teeth、DPEARL、hanalove、hanaravi、ウィ・スマイル矯正、コレクトライン、エミニナル矯正、アットスマイル矯正、Zenyum

結論からお伝えすると、「インビザライン」「シュアスマイル」を選ぶのがオススメです。
なぜなら、患者さんの歯の健康と、完治までにトータルでかかる費用の点で、「インビザライン」と「シュアスマイル」を使うメリットが大きいからです。

「インビザライン以外は歯によくないの?」
「『格安』マウスピースなら、インビザラインよりも安いんじゃないの?」

と疑問に思われる方もいるかもしれません。

そこで、続いては「インビザライン」と「格安マウスピース」の違いについてご説明します。

ちなみに、「シュアスマイル」(2021年発売)「スパーク」(日本未発売)「クリアコレクト」という3つのマウスピース矯正装置は、インビザラインと同様に、大手グローバル企業による製品であり、全く同じ方法で治療ができます。
次に説明するインビザラインの特徴は、この3つのマウスピース矯正装置にも、同様に当てはまることを知っておいてください。
つまり、格安マウスピースに属さないのは、インビザライン、シュアスマイル、スパーク、クリアコレクトの4種。それ以外はすべて格安マウスピース矯正装置と同じグループに分類されます。

「インビザライン」と「格安マウスピース」の違いは?

「インビザライン」と「格安マウスピース」の主な違いを、以下の表にまとめました。

インビザライン 格安マウスピース
歯の移動 歯の平行移動が可能 歯の平行移動ができない
費用 短期的に見ると費用が高い
(ただし、1年以上治療が続く場合は安くなる場合が多い)
短期的には費用を安く抑えられる

それぞれの違いについて説明します。

1.歯の平行移動が可能か

矯正治療の際に「インビザライン」は歯を平行移動できますが、「格安マウスピース」では歯の平行移動ができません。
これは、インビザラインには「アタッチメント」をつけられるが、格安マウスピースには「アタッチメント」をつけられないためです。

「アタッチメント」とは、歯に取り付けられる小さな突起物です。
アタッチメントを使って治療をすると、歯を根元からまっすぐ平行に動かしたい位置まで動かせるため、歯が傾いたまま動くことがありません。

つまり、アタッチメントをつけられるインビザラインでは、歯を大きく移動させる必要があるような、難しい治療も進められるのです。
(ちなみに、日本国内でアタッチメントを使った治療ができるのは、2023年3月時点では「インビザライン」「シュアスマイル」「クリアコレクト」の3つのマウスピース矯正装置のみです)

一方、アタッチメントをつけられない格安マウスピースは、歯の見えている部分は動かせても、根元からは動かせません。
そのため、格安マウスピースは「軽微な傾きの調整や移動」といったカンタンな治療には適していますが、難しい治療には向かないのです。

インビザラインは「きちんと」歯が動くからこそ、治療が上手く進まなかった場合に大きなトラブルが起きやすいのも事実です。
想定通りの場所に歯を動かすために、医師には高い技術が求められます。

2.完治までにどれくらいの費用がかかるか

インビザラインの場合、治療費は合計で約80〜90万円ほどかかります。
一方、格安マウスピースは月3万円から始められ、合計で30~50万円ほどで済むと書かれたサイトをよく見かけます。
これだけを見ると、格安マウスピースのほうが安く済みそうですね。
しかし、ここで確認しておきたいのは「完治までにかかる費用」です。

歯科医院やプランにもよりますが、インビザラインの治療費には、マウスピースの作り直しや追加にかかる費用が含まれています。
この費用は、5年間分の費用となっています。
インビザラインを用いた治療は、長い場合でも3年ほどで済むことが多く、5年もかかることはまれです。
そのため、インビザラインでは、最初に支払った費用に、追加で支払いが必要になるケースはほとんどありません。

しかし、格安マウスピースの場合、月ごとに治療費が発生します。
つまり、治療期間が長くなると、その間の費用も追加で支払わなければなりません。
そのため、格安マウスピースで治療していたが、治療がうまく進まず治療期間が長引き、想定していたよりも費用がかかってしまった・・・というケースが起こり得るのです。

実際に当院の患者さんのケースでは、1年以上治療が続く場合、最初からインビザラインを用いた方が、トータルでの費用が安く済んだケースが多いんです。

格安マウスピースで治療を始めたものの、治療がうまく進まず途中でインビザラインを検討する患者さんもいます。
そのような患者さんの多くが、「最初からインビザラインで治療しておけばよかった・・・でも今から追加で費用をかけるのも難しい・・・」と後悔されているんです。

インビザラインのメリット・デメリット

インビザラインには、上記以外にも、たくさんのメリットがあります。
ここで、インビザラインのメリットとデメリットをまとめて紹介します。

▼インビザラインのメリットとデメリット
主なメリット

1.難しい治療もできる

2.治療期間が短く済む

  • 世界中の膨大な治療データを元に、治療計画が自動で作られるので、治療にムダな動きがない
  • 抜歯せずに治療できることが多い

3.治療の完了イメージや治療期間の目安が最初にわかる

4.石膏型をとる必要がなく、専用の口腔内スキャナーで1回で歯型をとれる

5.グローバル企業が開発しており、安全性が高い

  • 世界100国以上の国々で13万以上の歯科医に採用され、 累計で1,100万人(2021年9月現在)以上治療を受けている
  • FDA(アメリカ食品医薬品局)で医療機器として認証を受けている

6.矯正装置が機械で作成されるため、品質にばらつきがない

7.虫歯治療などで中断しても、すぐに矯正治療を再開できる

8.永久歯が生え始めた6歳から治療できる

9.開発会社が大企業なので、途中で開発をやめる可能性が少ない

主なデメリット

1.歯にアタッチメントをつけるので、見た目が気になる場合がある
※アタッチメントは白く小さいため、目立たない場合が多い

2.海外製のため、日本国内の薬事認証の認証対象には含まれず、保険が適用されない
※スキャンシステムと矯正装置の素材(スマートトラック)は日本の薬事認証を受けています

前述したように、インビザラインの最大の特長は「難しい治療もできる」という点です。
これは、インビザラインの開発会社「アライン・テクノロジー社」が、全世界の600万人の患者さんのデータを保有しているから。
歯科医院ではそのデータを用いて、患者さんごとに、最も効率的に矯正を進められるマウスピースをつくれるのです。

一方、デメリットとしては、歯の表面にアタッチメントを付けた場合に、見た目が気になる場合があることです。
しかし、アタッチメントは小さく、歯と馴染む色なので、そこまで気にならないという方も多いです。

2018年頃から、「数万円でマウスピース矯正ができる」「通院0回」とうたう格安マウスピースが増えてきました。

しかし、マウスピース矯正は「膨大な治療データの蓄積」「矯正システムの開発力」「経験豊富なドクターによる調整」の3つがそろってこそ成功するものです。
今、世界中の膨大な治療データをもとに開発できている会社は、「インビザライン・システム」を採用したマウスピース矯正装置をつくる大手4社だけでしょう。

データをもとに作られた装置を使い、経験豊富な歯科医師に、理想の歯並びになるように調整してもらいながら進めることがとても大切です。

ここまでご説明したように、インビザラインは他のマウスピース矯正装置と比べてたくさんのメリットがあります。
とはいえ、「治療後に後戻りはしないの?」「通院頻度は多いの?」といった疑問をおもちの方もいらっしゃるかもしれません。
以下の記事では、そのようなインビザラインへの疑問について、詳しく解説しています。

もし、直接私に質問や相談をしたいという方は、LINEやメールからお気軽にご連絡ください。
できるだけ早くお返事を差し上げます。

マウスピース矯正についてよくある4つの誤解

ここまで読んで、マウスピース矯正やインビザラインに興味をもった方も多いでしょう。
一方、マウスピース矯正のデメリットとして、ネット上で以下のような情報を見つけ、不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。

  1. マウスピース矯正は、抜歯を伴う治療など難しい治療ができない
  2. 腕のいい歯科医はマウスピース矯正をすすめない
  3. マウスピース矯正は失敗しやすい
  4. マウスピース矯正は治療期間が長くなる

実は、これらは全てウソなんです。
どういうことか、ひとつずつ解説していきましょう。

【間違い1】
マウスピース矯正は、抜歯を伴う治療など難しい治療ができない

マウスピース矯正のなかでも「インビザライン」なら、抜歯を伴うような難しい治療も可能です。

アタッチメントがつけられない格安マウスピースを使う場合、補助装置を使わないと抜歯症例に対応できません。
そのため、「マウスピース矯正は抜歯症例に対応できない」と誤解している歯科医師もいるようです。

さらに、 「名医は絶対に抜歯しない」という情報もウソです。

なぜなら、 本当の名医であれば「絶対に抜歯しない!」「絶対に抜歯する!」と、どちらかに偏った考え方はしないからです。
患者さんにとって歯を抜いた方がよい場合もありますので、「歯を抜かないこと」が「常にベストな方法」ではありません。

とはいえ、健康な歯はできるだけ抜かないほうがいいのは本当です。
そこで、抜歯についてここでは説明しきれないことをブログに詳しく書きました。
気になる方はこちらもお読みください。

海老沢歯科医院ブログ「抜歯するかどうか」へ

【間違い2】
腕のいい歯科医はマウスピース矯正をすすめない

これも間違いです。
ワイヤー・ブラケット矯正で名医といわれる先生方も、マウスピース矯正、とくにインビザラインで治療をどんどん始めています。
前述したように、インビザラインは対応できる症例が多く、患者さんの歯に最適な治療を提案できるからです。

もし、マウスピース矯正以外をオススメされたら、その理由を納得できるまで聞いてみてくださいね。

【間違い3】
マウスピース矯正は失敗しやすい

いいえ、 マウスピース矯正で失敗が起こるのは、矯正方法の問題ではなく、歯科医師の技術力に問題があるためです。

マウスピース矯正の失敗のほとんどは、歯科医師が患者さんの装着状況をきちんと把握しないまま進んでしまうことで起こります。
また、経験が浅い歯科医師は、マウスピース矯正装置の種類の選び方や、歯の動きのコントロール方法を間違える可能性があるのです。

いくらマウスピース矯正が画期的な治療方法でも、正しい使い方をしなければ、思うように歯を動かせず、歯がキレイに並ばずに終わってしまうことがあります。

マウスピース矯正に限らず歯科矯正で失敗しないためには、治療経験が豊富な歯科医師を選ぶことがとても重要なんです。

【間違い4】
マウスピース矯正は治療期間が長くなる

そんなことはありません。
むしろ、「マウスピース矯正」は「ワイヤー・ブラケット矯正」よりも短期間で終わることが多いです。

数年前に使われていたマウスピース矯正装置は、カンタンな治療向きのものが主流でした。
ところが、最新のマウスピース矯正装置は劇的な進化を遂げています。
とくに「インビザライン」では、これまではできなかった難しい治療を、短期間かつ痛みの少ない方法で実現できるようになっています。

私の医院ではマウスピース矯正もワイヤー・ブラケット矯正も扱っていますが、マウスピース矯正のほうが早く治療できるケースがほとんどです。

ネット上での情報は、インビザラインには当てはまらなかったり、筆者が正しい知識をもたずに書いている場合があります。
本記事の情報をもとに、インビザラインや、インビザラインと全く同じ治療が可能なシュアスマイルでの治療を検討してみてくださいね。

最後に

自分に合いそうな矯正方法は見つかったでしょうか。

もし、「マウスピース矯正」や「インビザライン」、「シュアスマイル」についてもっと詳しく知りたい場合は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。


話者・監修:海老沢 聡(海老沢歯科医院 院長・歯科医師)

インビザラインで失敗しないために!歯科医の選び方や治療にかかる費用を徹底解説

「インビザライン」とは、透明で目立たないマウスピースを用いる「マウスピース矯正」のひとつです。
数あるマウスピース矯正のうち、インビザラインは難しい治療も可能なうえ、最も効率よく治療を進められる方法です。

一方、ネットやSNSで「インビザラインは費用が高い」「失敗した」といった話を見て、不安に思っている方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、「インビザライン」は、他のマウスピース矯正よりも安く済むうえに、一人ひとりにあった治療をおこなうことで理想の歯並びを実現できるんです。

こんにちは、海老沢歯科医院の院長、海老沢です。
私の医院では、「インビザライン」を使ったマウスピース矯正治療に力を入れています。

インビザラインに関する誤解を解き、正しい知識を持ってインビザラインを選んでいただけるよう、本記事では患者さんからよく寄せられる疑問にお答えします。
また、記事後半では、失敗しない歯科医院の選び方も紹介します。

1.インビザラインとは?

「インビザライン」とは、米国に本社をもつ「アライン・テクノロジー社」が作る、最も有名なマウスピース矯正装置のブランドのひとつです。
「マウスピース矯正」とは、透明で目立ちにくいマウスピースを用いておこなう歯科矯正の方法のひとつで、痛みが少ないことからも、近年人気を集めています。

インビザラインは、他のマウスピース矯正と異なり、抜歯が必要となるような難しい症例にも対応できます。
なぜなら、インビザラインは、ワイヤー矯正と同じように、歯を根元からしっかり動かせる仕組みがあるからです。

具体的には、歯に「アタッチメント」と呼ばれる小さな白い突起物をつけ、そこに矯正装置を引っかけることで歯を動かしたい方向に動かせます。
以下の動画では、アタッチメントの動きを見られます。

(アタッチメントの動きを動画でご確認いただけます)

ちなみに、マウスピース矯正装置は、現在インビザライン以外にも20種類以上あります。
それらは以下の2種類に大別できます。

  1. インビザライン
  2. インビザライン以外(格安マウスピース矯正)

歯科医によって意見は異なるものの、私はインビザラインを強くオススメしています。
なぜなら、インビザラインは対応できる症例が多いうえに、理想の歯並びになるよう最短で治療を進められるからです。
インビザラインは、コンピュータに登録されている全世界の何百万という患者さんのデータを用いて、歯の動きをシミュレーションし、一人ひとりに最適な形のマウスピースを作れます。
シミュレーションした動きに沿って最短で治療を進められることから、費用を抑えられ、患者さんの身体にかかる負担も少なくて済むのです。

一方、格安マウスピース矯正では、アタッチメントを使った治療ができません。
そのため、カンタンな治療はできるものの、抜歯を伴うような難しい症例の治療はできないのです。

マウスピース矯正を始めてみたものの、なかなか歯並びが改善しない場合があります。
その場合は、治療を中断したり、他の方法で治療しなおしたりする必要があります。
もし格安マウスピース矯正をされていた場合は、インビザラインでの矯正への変更を検討してみるとよいでしょう。

私の医院には「格安マウスピースからインビザラインに変えられないか」と相談に来られる患者さまが多いです。

2.インビザラインのメリット

前述した特長以外にも、「インビザライン」を使った矯正治療には、以下のようなメリットがあります。

  1. 治療期間が短く済む
    • 世界中の膨大な治療データを元に、治療計画の土台が自動で作られるので、治療にムダな動きがない
  2. ワイヤー・ブラケット矯正よりも抜歯せずに治療できることが多い
  3. 治療の完了イメージや治療期間の目安が最初にわかる
  4. 歯型をとるのが楽(専用スキャナーを使う場合)
    • 専用の口腔内スキャナーで歯型をとるので、石膏型をとる必要がない
    • スキャン回数が最初の1回のみ(※途中修正する場合は再スキャンします)
  5. 安全性が高い
    • 世界100国以上の国々で13万以上の歯科医に採用され、 累計で1,100万人(2021年9月現在)以上治療を受けている
    • FDA(アメリカ食品医薬品局)で医療機器として認証を受けている
  6. 矯正装置が機械で自動作成されるので、品質にばらつきがない
  7. 治療途中で虫歯治療をしてもロスタイムが少ない
    • かぶせものをするような大がかりな虫歯治療でも、再スキャンすれば約2週間で新しい矯正装置が届く
  8. 永久歯が生え始めた6歳頃から治療できる
  9. 開発会社が大企業なので、途中で開発をやめる可能性が少ない

他のマウスピース矯正と異なり、インビザラインは、治療完了後の歯並びのイメージや治療期間を最初に把握できます。
そのため、ゴールのイメージを明確にしたうえで、安心して治療を進められます。
また、専用の口腔内スキャナーで歯形を取るため、石膏型を取る不快感がないのも大きなメリットです。
(ただし、口腔内スキャナーを保有していない歯科医院では、石膏で歯形を取ります)

一方、インビザラインについて「歯並びが元の状態に戻ってしまった」「嚙み合わせが悪くなった」といった話を聞いたことがあるかもしれません。
しかし、このような話には、間違った情報が含まれていたり、説明が不足していたりすることが多いんです。

そこで続いて、実際に私が過去に患者さんからいただいた質問を踏まえて、「インビザライン」に関する疑問に徹底回答します。

3.インビザラインに関する14の疑問に徹底回答!

この章では、「インビザライン」について患者さんからよく寄せられる14の疑問に回答します。
ぜひ、興味のある項目からお読みください。

Q1.何歳から治療ができるの?

インビザラインには、永久歯が生えはじめたころから利用できる「インビザライン・ファースト」というシリーズや、永久歯が生えてくるスペースを確保するためのオプションがあります。
そのため、永久歯が生え始めた6歳から、歯の状態がよければ何歳になっても「インビザライン」で治療できます。
永久歯がまだ生えていないお子さまの場合は、永久歯の生えてくるタイミングを見計らいながら治療を進めます。

(クリックで大きな表を表示します)

永久歯が生えそろう前の患者さん向けのオプション

ちなみに私の医院では、お子さまの歯並びにあわせて、以下の2つのオプションを使って治療を進めます。

萌出(ほうしゅつ)スペース機能
永久歯が生えそろっていない患者さんも治療できるように、新しい歯が生えてくるスペースを確保する機能です。
コンプライアンス・インジケーター機能

装着時間が長ければ長いほどマークの色が薄くなる機能です。
大まかな装着時間を把握するためだけではなく、10代の患者さんのモチベーションをあげる効果もあります。
奥歯の頬側に付きますので、外から目立って見える心配はありません。

私の医院には20代〜30代の方がもっとも多く来られますが、10代や40代以上の方もたくさんいらっしゃいます。
多くの患者さんから聞いてきたのは「もっと早く矯正すればよかった」「もっと早く相談すればよかった」という後悔の言葉です。
この記事が、「治療を始めてみよう」という勇気につながることを願っています。

Q2.治療の痛みはどの程度?

「インビザライン」を使った治療は、無痛ではありません。
しかし、「ワイヤー・ブラケット矯正」と比べて、「歯が動く痛み」と「矯正装置が口の中に当たる痛み」を大幅に抑えられます。

歯が動く痛み 矯正装置が口の中に当たる痛み
インビザライン ジワジワと歯を動かせるので、強い痛みを感じにくい 矯正装置の表面がなめらかで、口の中を傷つけて痛むことがほとんどない
ワイヤー・ブラケット矯正 一気に力を加えて歯を動かすので強い痛みを感じやすい 装置が口の中の粘膜や舌に刺さって痛い

それぞれの痛みについて、もう少し詳しく説明します。

1.歯が動く痛み

歯が動くとき、歯は元の形を維持したまま、歯茎を移動するのではありません。
歯茎の下で、歯は進行方向にある骨を吸収し、元の場所にできた隙間に新しい骨を作ることで動いているのです。
厳密には、歯の根っこ(歯根)の周りの「歯根膜」という組織で、骨の吸収と再生が繰り返されています。

(クリックで大きな画像を表示します)

この「歯根膜」が骨を吸収したり再生したりするときに生じるのが、歯科矯正時のジーンとした痛みです。

短期間での歯の移動量が大きいほど、この痛みは強く出やすくなります。

  1. ワイヤー・ブラケット矯正の場合
    • 1ヶ月分の移動量を考えて、一気に力を加えて歯を動かす
  2. インビザラインの場合
    • 機械によって出された最小限の移動量を、7~10日間隔に分散して歯を動かす

ワイヤー・ブラケット矯正では短期間で歯を大きく移動させます。
一方、インビザラインはジワジワと歯を動かすため、強い痛みを感じにくいのです。

2.矯正装置が口の中に当たる痛み

ワイヤー・ブラケット矯正の場合、次のような痛みを感じることがあります。

  1. スポーツ中に口をぶつけて、口の中が矯正装置でキズだらけになって痛い
  2. 金管楽器を吹く時に、装置が粘膜に当たって痛い
  3. ワイヤーやブラケットが粘膜や舌に刺さって口内炎ができて痛い

ひどいときは、食事や会話がままならないほど、口内炎が悪化することもあるんです。
その点、インビザラインは矯正装置の表面がなめらかで、口の中を傷つけることがほとんどありません。

Q3.治療期間と通院頻度はどれくらい必要?

治療期間はカンタンな治療であれば3ヶ月ほど、長い場合でも3年ほどです。
(私の医院では、1年強で治療を終える方が多いです)
治療期間を短く、痛みも出にくくするためには、1日20時間以上の装着時間をきちんと守りましょう。

また、通院の間隔は、治療内容にもよりますが3〜4ヶ月に1回でも十分です。
装着状況のチェックやクリーニングで、1〜2ヶ月に1回の通院を勧めている歯科医院もあります。
長期出張や里帰りなど、通えない事情があるときは前もって歯科医師に相談しましょう。
通院間隔があく場合は、虫歯や歯周病にならないように、口腔環境を自己管理することも大切です。

「加速矯正装置(かそくきょうせいそうち)」を使うと、治療期間を半分以下にまで短縮できることがあります。
「結婚式が1年後にある」「とにかく一刻も早く治療を終わらせたい!」といった方は、加速矯正装置が使えるか、オプション料金はいくらなのかをカウンセリング時に確認しておきましょう。

たとえば、私の医院では以下のような加速矯正装置をオプションで用いることがあります。

オーソパルス(OrthoPulse)
マウスピース矯正装置の交換サイクルを、通常の約7日~10日に1回から最短3日に1回にまで早められる装置です。

治療が1年で終わる予定の方が、4ヶ月~6ヶ月で終わるほど短くできることもあります。
カリエール・モーション(CARRIERE MOTION APPLIANCE)

抜歯を避けたいときなどに、奥歯を奥に動かすために必要な期間を、この装置を使うことで大幅に短縮できます。

Q4.どれくらい治療費がかかるの?

続いて、気になる治療費と支払い方法について説明します。

1.治療費の相場

インビザラインの治療費の相場は80〜90万円程度です。
(高いところでは110〜130万円程度で設定されている場合もあります)

インビザラインには3つのパッケージプランがあります。
多くの歯科医院で記載されている30万円程度のプランは、とてもカンタンな治療向けのパッケージプラン(エクスプレスパッケージ)を指しています。

(クリックで大きな表を表示します)

最も一般的なプランは「コンプリヘンシブ・パッケージ」のため、「30万円から」と記載されていても、実際には80〜90万円ほどかかることが多いことを覚えておきましょう。

料金設定で気をつけていただきたいのは、相場よりもかなり安い場合は、歯科医の経験が浅い可能性があるという点です。
次章の「4.歯科医直伝!失敗しない歯科医院の選び方」で、歯科医の選び方を紹介しています。
ぜひこちらも参考にしてみてください。

私の医院では、治療費が固定の「トータルフィープラン」を採用しています。
コンプリヘンシブパッケージの場合、治療費は77万円(税別)からで、毎回のチェック代も含みます。

2.治療費の発生タイミング

ここで1点注意したいのが、「プランにどこまでの治療が含まれているのか」という点です。
治療費には、主に以下のような費用が含まれます。

(クリックで大きな表を表示します)

歯科医からカウンセリング時に提示される料金には、これらの費用がすべて含まれているケースと、通院時に毎回支払うケースがあるのです。

  1. 総額固定プラン(トータルフィー、総額提示方式)
    • 何度通院しても追加費用が発生しない方法です。
      合計金額が決まっているので長期化しても安心です。
  2. 通院にあわせて都度支払う
    • 管理費や調整費が発生するタイミングで都度支払います。
      支払い合計金額が見えにくく、長期化すると高額になる可能性があります。

どちらの場合でも、どこまでの治療が含まれているかは、歯科医院によって異なります。
カウンセリング時に、最初に支払う費用に何が含まれるのか、今後どんなときに追加費用がかかるのかをしっかりと確認しておくと安心です。

3.支払い方法

支払い方法は、歯科医院によって異なります。
現金や銀行振込による一括払い以外にも、歯科医院独自の分割支払い、クレジットカード支払いやデンタルローンを利用できる場合もあります。
通いたい歯科医院で確認しておきましょう。

私の医院では、1年以内での分割払いも行っています。
分割には頭金が30万円必要ですが、毎月4万程度のお支払いで治療が可能です。

また、デンタルローンの場合は最長7年で分割でき、月々10,000円程度から治療を受けられます。
(金利や支払い回数によって異なりますので、お気軽にご相談ください)

4.医療費控除制度が使えるケース

矯正治療は「容ぼうを美化するため」の目的であれば医療費控除の制度対象外です。
一方、「噛み合わせ」の治療が目的の場合は医療費控除の対象となります。
詳しくは以下のブログを参考にしてください。

Q5.矯正装置の手入れにはどれくらい手間がかかるの?

インビザラインは10日前後で矯正装置を交換するので、他の装置と比較すると清潔な状態を保ちやすいです。
以下の方法で正しくケアをすることで、虫歯や歯周病、臭いなどのトラブルをより予防しやすくなります。

1.マウスピース矯正装置の洗浄・お手入れ方法

毎日のお手入れは、マウスピース矯正装置を外したときに歯ブラシでブラッシングをするぐらいで大丈夫です。
(歯磨き粉は矯正装置を傷つけてしまうことがあるので使わないでくださいね。)

匂いや細かいところが気になる場合は、インビザライン専用の洗浄剤(クリーニングクリスタル)や、超音波洗浄機を使うこともできます。

2.マウスピース矯正装置の保管方法

食事中や歯磨き中など矯正装置を外している間は、必ず装置をインビザライン専用ケースに入れましょう。
うっかり矯正装置を壊して作り直しになると、装置を作っている間に治療が進められなくなります。

3.マウスピース矯正装置の装着方法
指でもつけられますが、「アライナーチューイー」を噛み込むとしっかり装着できます。
歯の列全体を2往復するように奥から前、前から奥に少しずつずらしながら噛みます。
その後、アタッチメントが付いている場所を1箇所ずつ押して、しっかり入っていることを確認しましょう。

Q6.効果を実感できるまで時間がかかるって本当?

症例によって異なりますが、カンタンな治療の場合は、3か月くらいで歯並びが整い始めます。
抜歯を伴うような難しい治療の場合は、抜歯後、歯の隙間が閉じるまでに半年ほどかかることがあります。
ワイヤー・ブラケット矯正に比べて、多くの場合は短期間で歯並びが整うのを実感できます。
ただし、ワイヤー矯正の方が得意な動きもあり、全ての症例においてマウスピース矯正のほうが短期間で治療が済むわけではありません。

インビザラインの治療を助ける方法

インビザラインでの矯正を助けるために、他の矯正方法でもよく取り入れられる以下の方法を使うことがあります。

IPR(アイピーアール)

「IPR」は、歯の表面を0.2ミリ〜0.5ミリ程度削り、横幅を小さくする方法です。
(「ディキング」「ストリッピング」とも呼ばれます)
「IPR」をすることで矯正スピードがあがったり、抜歯をせずに治療できたりする可能性が高まります。

幅の広いデンタルフロスのようなパーツを歯の間に通すだけですので、歯を削りすぎる心配もありません。

長年おこなわれている処置ですが、IPRが原因で虫歯になりやすくなるという報告はありませんので、ご安心ください。

ゴムかけ

「ゴムかけ」とは、歯につけた透明のボタン(クリアボタン)や、マウスピース矯正装置につけた切り込みにゴムをひっかけ、歯並びや噛み合わせを調整する方法です。
ゴムをつける期間やつける場所は、治療の内容によってさまざまです。

「ゴムかけ」は治療効果を上げるために、とても重要な役割を果たします。
ゴムのかけ外しの方法はカンタンで、ほとんどの方がすぐに慣れて自分でできるようになります。

どの方法をおこなうかは、治療内容や歯科医師の考えによって異なります。
ベテラン歯科医師であれば、患者さんそれぞれの適切なタイミングで適切な方法をオススメします。
歯科医師のアドバイスも踏まえ、無理のない範囲で取り入れてみましょう。

Q7.治療後に後戻りしてしまうことはあるの?

矯正後に歯並びが崩れることを「後戻り」といいます。
「後戻り」は、「インビザライン」に限らずどの矯正方法でも、誰にでも起こり得るものです。

一般的に歯科矯正では、治療が終わった後に 「リテーナー」と呼ばれる保定装置を一定期間装着し、後戻りを防ぎます。
リテーナーには、マウスピースタイプやワイヤータイプなど、いくつか種類があります。

私の医院では、インビザラインの開発会社が出している「ビベラ・リテーナー(vivera
retainers)」
というマウスピースタイプの保定装置を使っています。
インビザラインと同じ感覚でカンタンに取り外しでき、患者さんへの負担も少ないです。

ビベラ・リテーナー(vivera retainers)
  • インビザラインの製造会社であるアライン・テクノロジー社製です。
  • 片顎分3枚セットか両顎分6枚セットで、10日前後で交換していたインビザラインと違い、交換サイクルが長めです。
  • インビザラインよりも、壊れにくいように固めに作られています。
    (歯ぎしりしてしまう場合は壊れやすいので、夜は外すといった対応が必要です)
  • ビベラ・リテーナーのみの作成費用は約4〜6万円です。
    そのほか通院毎の治療費が必要です。

保定期間はいつまで必要?

歯科矯正を終えた後も、噛み癖や頬杖などの癖で歯は動きます。
そのため、リテーナーをつける期間(保定期間)は厳密には決まっていませんが、長く保定すればするほどキレイな歯並びをキープできます。

とはいっても、ずっと装置をつけ続けるのも大変ですよね。
私の医院では、取り外しができるタイプの保定装置を使い、最初は保定装置をしっかりつけてもらっています。
しばらくして歯が大きく動かなくなったら、患者さんがムリなく続けられる範囲で保定装置をつける期間を調整しています。

Q8.噛み合わせが悪くなるなど、失敗する場合もあるの?

インビザラインで治療を進めるなかで、「歯並びが余計悪くなった」「隙間がたくさんできてしまった」というケースは、残念ながらあります。
しかし、これらの失敗は、矯正方法の問題ではなく、歯科医師の技術に問題があります。

インビザラインの失敗のほとんどは、歯科医師が患者さんの装着状況をきちんと把握しないまま治療が進むことで起こります。
患者さんの装着状況を確認していないことで、その次におこなうべき治療を間違えることがあるのです。

インビザラインに限らず、歯科矯正で失敗しないためには、治療経験が豊富な歯科医師を選ぶことがとても重要です。

Q9.治療中にホワイトニングやクリーニングはできるの?

インビザラインの治療中であっても、ホワイトニングやクリーニングも受けられます。
装置が取り外せるマウスピース型ならではのメリットです。

代表的なホワイトニングとクリーニング方法を3つご紹介します。
(なお、金額などの情報は2022年8月時点のものです)

オフィスホワイトニング
  • 歯科医院で歯に特殊なライトを当て、歯を白くする方法です。
  • 1回だけで効果が出るため、ウエディングや写真撮影前で早く歯を白くしたい方にオススメです。
  • 費用は歯科医院によって違いますが、私の医院では1本500円〜でおこなっています。
ホームホワイトニング
  • 自宅で約1〜2週間、マウスピース矯正装置にジェルをつけて歯を白くする方法です。
  • じっくり最大限効果を出したい方にオススメです。
  • インビザラインで治療中の方は、ジェルの購入のみでホワイトニングもできます。
  • 私の医院では、インビザラインの治療中の患者さまはジェルの購入(1本1,100円)のみでホワイトニングをおこなっていただけます。
    (費用は歯科医院によって異なります)
  • インビザラインの治療をおこなわず、ホワイトニングのみをおこなう場合は、以下の金額で受けていただけます。
    • 上下・・・33,000円
    • 片側のみ・・・22,000円
    • ※ジェル1本の追加費用・・・1,100円
クリーニングシステム エアフロー(AIR FLOW)
  • 専用パウダーをスプレーして、歯周ポケットをキレイにするクリーニングシステムです。
  • およそ10分で、軽い色素沈着を落とせます。
  • 私の医院では、保険適用で1回2,000円程度で実施できます。

せっかく歯をキレイにするメンテナンス期間。
一緒にホワイトニングやクリーニングを行って、より自信をもてる歯並びを目指しましょう。

Q10~Q14.インビザラインに関するその他のQ&A

その他、私がカウンセリングでよくいただく質問と回答をご紹介します。

Q10.マウスピース矯正装置を途中で壊してしまったら?
マウスピース矯正装置を作り直せます。
ただし、歯科医院や契約のプランによって追加費用がかかってしまうこともあります。
カウンセリング時に、追加作成が発生したときの費用や条件を確認しておきましょう。
Q11.マウスピース矯正をすると歯と歯の間に隙間ができるの?
歯茎と歯と歯の隙間が黒く三角形に見えるのは、主に加齢や歯周病の進行による歯茎の低下によるものです。
矯正方法の種類によってできるものではありません。
(この三角形の隙間を「ブラックトライアングル」と呼びます)
「マウスピース矯正をしたら隙間が目立つようになった」というのは、歯科矯正で歯並びがキレイになり、これまで歯が重なっていて見えていなかった隙間がたまたま見えるようになるためです。
気になる場合は、以下のような方法で隙間を埋められます。
  • レジンなどで隙間を埋める
  • セラミッククラウンで歯の形や大きさを調整するIPR(ディスキング、ストリッピング)で歯の最大幅を小さくして隙間をつめる

これらの方法をご希望の際は、歯科医師にご相談ください。

Q12.虫歯がある時や、歯周病の場合も矯正を進められるの?
先に虫歯や歯周病の治療が必要な場合もあります。
私の医院は、一般歯科もおこなっており、セラミックを使うことで、即日で虫歯治療を完了させることも可能です。
そのため、治療期間が長くなる矯正治療を先にスタートし、並行して虫歯の治療を進められます。
初回のカウンセリングや精密検査で歯の状態をチェックし、どのような進め方がいいかをご提案します。
Q13.途中で妊娠しても治療は続けられるの?
妊娠中の方でも治療できます。
ただ、状態や時期によっては避けるべき期間もあるため、妊娠の可能性がある時はお知らせください。
私の医院は妊娠出産経験のある女性スタッフもおりますので、親身になって対応いたします。
(私も子どもが4人おりますので、妊娠出産の大変さを近くで何度も見てきました)妊娠中の治療については、私のブログで詳しく書いていますので、こちらもご覧ください。
Q14.転勤や引っ越しで通えなくなったら?
引っ越し先のにある歯科医院へデータをお渡ししますので、引っ越し先の歯科医院で治療の続きを受けられます。
ただし、転医先での治療費などについては、調整が必要です。
引っ越しで通院が難しくなったときは、すぐに通っている矯正歯科に相談しましょう。

もし、上記以外にも気になることがありましたら、以下のLINEから当院にお気軽にご相談ください。

4.歯科医直伝!失敗しない歯科医院の選び方

インビザラインで理想の歯並びを実現するには、歯科医の技術も重要です。
歯科医を選ぶときは、以下の3つの条件がそろっているかどうかを確認しましょう。

  1. 歯科医の経験と知識が豊富であること
  2. インビザライン治療に最適化していること
  3. 便利なシステムがあること

それぞれの項目について詳しく解説します。

【ポイント1】
歯科医の経験と知識が豊富かどうかをチェックする

インビザラインを扱っているかどうかを確認する

インビザラインは、すべての歯科医院で取り扱っているわけではありません。
(歯科医院のホームページに「マウスピース矯正」と書かれていても、それがインビザラインとは限りません)

インビザラインを取り扱っている歯科医院は、「インビザドクター」というサイトで検索できます。
一定の治療数を経験したドクターしか掲載されず、都道府県別や、「iTero」というインビザラインのマウスピース矯正装置を作る機械がある歯科医院を見つけられます。

「認定医」なのは当たり前!「インビザライン・ステータスレベル」を確認する

インビザラインを扱っているのであれば「インビザライン認定医」なのは当たり前です。
見るべきポイントは、どれほどの症例数をこなしているかです。
インビザラインの場合、年間の症例数で「インビザライン・ステータスレベル」が変わり、これがひとつの指標となります。
Webサイトや院内に掲示されていない場合は、電話やメールで確認することをオススメします。

ちなみに、現在、私の医院では500以上の症例数があり、プラチナエリートプロバイダーの認定を受けています。

質問したらわかるまで教えてもらえるか確認する

「なぜマウスピース矯正なのか」「なぜインビザラインなのか」「抜歯するのかしないのか」といった患者さんの疑問は、歯科医師が各治療法のメリット・デメリットを熟知していなければ、しっかりと説明することは難しいでしょう。
疑問に感じたことはその場で聞き、納得のいく答えや理由を教えてもらえるかを確認しましょう。

【ポイント2】
インビザライン治療に最適化している歯科医院かどうかをチェックする

治療開始前にカウンセリングが受けられるか確認する
大きい病院であれば初診料がかかることが多いですが、歯科医院では無料で相談できるところもあります。
大切な身体とお金や時間に関わる治療です。
初回のカウンセリングがなく、いきなり契約が必要な歯科医院は避けましょう。
歯科医師だけでなく、歯科衛生士も治療の進捗状況を確認できる
実は、インビザラインの治療に最適化している歯科医院では、歯科医師よりも歯科衛生士のほうが、患者さんと接する時間が長くなります。
なぜなら、歯科衛生士のトレーニングが行き届いているため、歯科衛生士が歯科医師と同じレベルで、患者さんの装置の装着状況を管理したり相談にのったりできるからです。歯科医師が本来時間を割くべきなのは、歯並びの診断とマウスピース矯正の設計です。
しかし、治療体制が整っていないと、歯科衛生士のトレーニングが不十分となり、患者さんの状況を歯科医師がひとりで把握することになります。
患者さんの目には「歯科医師が親切だ」という風に映るかもしれませんが、実際には歯科医師が担当すべき業務に十分に時間を割けていない状況だと言えるのです。そのため、歯科医師以外のスタッフにも相談できそうかという点は、歯科医院がインビザラインに最適化されているかどうか、治療体制が整っているかどうかを知る上でも重要なのです。
メールやLINEなど、対面以外でもすぐに相談できる手段があるか確認する
インビザラインの場合、通院間隔はおおよそ1〜4ヶ月に1回程度です。
対面以外でも写真を送って相談できるような手段があると、何かあった時に安心です。

【ポイント3】
便利なシステムがあるかどうかをチェックする

インビザライン専用スキャナー「iTero(アイテロ)」が歯科医院にあるかを確認する
「iTero」がなければ石膏模型で歯型をとる必要があり、その場で3Dシミュレーションを見られません。
矯正装置を作るときに歯型を郵送する時間がかかってしまうなど、「iTero」を持っていない歯科医院ではインビザラインで治療するメリットが減ってしまいます。
予約方法が電話以外にあるか確認する
どんなにいい矯正歯科だったとしても、予約をとるのが面倒なシステムでは、通い続けるのは大変です。
Web予約など、電話以外にも予約可能な方法があると、忙しい方でも安心です。
通いたい曜日や時間帯に予約がとりやすかを確認する
通いたい曜日や時間に開業している歯科医院でも、予約がとれなければ通い続けるのは大変です。
「夏休み時期は学生で混んでいて予約がとれない」「土曜日はいつもいっぱい」ということがあるかもしれません。
希望の曜日や時間を伝え、予約がとれるかどうかを確認しましょう。

このように、事前に歯科医院のWebサイトを見たり、カウンセリング時に歯科医師に質問したりすることで、安心して治療を任せられそうかをチェックしましょう。

5.インビザラインの7つの治療例を紹介

顎変形症など、顎の骨から治療した方がいい歯並びやひどい虫歯や歯周病がある場合は、「インビザライン」だけでは治療ができません。
言い換えれば、口の中や顎の骨に問題がない歯並びは、ほぼすべて治療できます。

ここでは、私が「インビザライン」を使っておこなった数々の治療から、代表的なケースを7例ご紹介します。

●以下の症例を見る前に知っておいていただきたい、各治療で起こり得るリスク
  1. 適切な装着時間、装着方法を守らないと予定通りに歯が動かないことがあります。
  2. 規定の装着を行った場合でも、かみ合わせや歯周組織の状態により、予測どおりの結果が得られない場合があります。
  3. マウスピース矯正装置の使用によって、まれに顎関節に問題が生じる場合があります。
  4. 歯の移動によって、元々あったが見えていなかった歯の空隙が見えてくる場合があります。
  5. 歯の移動によって、まれに歯根が短くなる場合があります。

前歯のデコボコ(叢生)の治療例

【治療ケース1】期間:6ヶ月、費用:45万円(税込49.5万円)

【治療ケース2】期間:12ヶ月、費用:70万円(税込77万円)

【治療ケース3】期間:12ヶ月、費用:70万円(税込77万円)

【治療ケース4】期間:11ヶ月、費用:70万円(税込77万円)

すきっ歯(空隙歯列)の治療例

【治療ケース5】期間:6ヶ月、費用:45万円(税込49.5万円)

前歯のデコボコ(叢生)と出っ歯(上顎前突症)の治療例

【治療ケース6】期間:15ヶ月、費用:70万円(税込77万円)

前歯のデコボコ(叢生)と深い噛み合わせ(過蓋咬合)の治療例

【治療ケース7】期間:15ヶ月、費用:70万円(税込77万円)

もちろん、ここで挙げた症例以外にも、治療可能です。
歯並びに関するお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。

6.当院での治療の流れ

当院では、まずはカウンセリングで患者さまのお悩みを聞き、一緒に治療計画を立てます。
もし不安なことや疑問に思うことがあれば、何でも相談してくださいね。
納得していただけるまで、しっかり説明します。

【STEP1】
カウンセリング&治療計画のご提案(シミュレーション、具体的な治療内容・治療費)

患者さんの歯並びの悩みや、治療に関する疑問をヒアリングします。
そして、治療内容、メリット・デメリット、費用や期間などをご説明します。

【STEP2】
精密検査(口腔内検査、レントゲン撮影など)
その後、治療を希望される場合は、精密検査に進みます。
精密検査では、口腔内検査のほかにレントゲン撮影、顔や口の中の写真撮影をおこないます。
【STEP3】
契約・お支払い
治療目的と費用に納得いただけましら、治療の契約やお支払いへ進みます。
お支払い方法は院内での分割払いやデンタルローンなどもありますので、ムリなく支払える方法を選びましょう。
【STEP4】
アライナーを作成
スキャンデータをもとにインビザライン社から治療計画のシミュレーションが出されます。
その計画をもとに、歯科医師が治療計画を設計し、患者さまに計画をご確認いただきます。
(治療計画は納得がいくまで何度も作り直せます)
計画が決まったら、当院からインビザライン社に計画を共有し、治療期間中に必要なマウスピース矯正装置(アライナー)を一気に作成します。
【STEP5】
マウスピース矯正装置が歯科医院へ到着後、矯正を開始
患者さん専用に作られたマウスピース矯正装置を歯に装着します。
マウスピース矯正装置の取り外し方法、お手入れ方法や注意事項などをご説明します。
【STEP6】
治療内容にあわせて通院・マウスピース矯正装置の交換を繰り返します
治療内容にあわせて、相談しながら矯正を進めていきます。
マウスピース矯正装置の交換を繰り返し、最後のマウスピース矯正装置が終われば、治療完了です。
【STEP7】 治療完了後、後戻りを防ぐため保定装置を装着します
歯並びが整ったら、一定期間は「保定装置(ほていそうち)」をつけて歯並びを固定します。

当院ではLINEでも無料の写真診断と相談を受けています。
「いきなり無料カウンセリングを受けるのは少し抵抗がある・・・」という方は、以下のボタンからLINEで気軽にご相談くださいね。

最後に

いかがでしたか?
あなたがインビザラインについて知りたかったこと、すべてお伝えできたでしょうか。

もし、もっと知りたいことがありましたら、いつでも質問してくださいね。
それでは、またお会いしましょう。


話者・監修:
海老沢 聡(海老沢歯科医院 院長・歯科医師)

コラム一覧へ戻る


アクセス

☎︎ 03-3315-6480

オンライン予約

Googleマップ

丸の内線東高円寺駅から徒歩1分

TEL : 03-3315-6480

(電話はAI対応です。お問い合わせはLINEからが最速)

診療スケジュール

診療時間
10:30 〜 13:30
15:00 〜 19:00 -17:00

木・日・祝日は休診です。

診察の受付は、午前13:00まで/午後18:30までです

保険でほぼ白い歯に出来るようになりました(一番後の歯を除く)~ウクライナとロシアの戦争のせい?~

4年前の2018年に「保険で多くの歯が白い歯にできるようになりました」という記事を書きましたが、この4月より、ほとんどの保険の金属を白い歯にすることができるようになりました。
これまでは、小さいはめ込み式の修復物は金属で入れるしかなかったのですが、小さい金属も保険で実用的な白い歯に出来ることになりました。

セラミックの歯ではありませんが、以前まで使われていた実用性が無い「弱いプラスティック」ではなく、強化プラスティックの丈夫なものです。

保険で白い歯を入れるための基本的なルール

1、前歯と小臼歯(5番目までの歯)は基本的に白くできる
2、一番後の奥歯(7番目の歯)と親知らずは白い歯を入れることはできない
3、一番後の奥歯が全部残っている場合(上下左右4本)は1個前の奥歯も白い歯にできる

もちろん、セラミックの歯が一番です。
当院に導入されている「セレック」という機械でセラミック修復物を即日製造して、その日のうちに接着する治療法が、段違いに長持ちします。歯を大切にするためには一番良い方法です。
材料もセラミックは一番良いですが、材料以上に、歯を削ってすぐ接着するという効果が、実はとても大きいのです。
一度はセレックの説明ページを読んでいただきたい。

セレックの説明ページ

しかし、保険外だと、やはりある程度の費用が必要になりますから、どうしても保険で治療したい方もいらっしゃるでしょう。
次善の方法ではありますが、「ノンメタル治療」を心がけている当院では、金属でなおすよりはずっと結果が良いと、わたしは考えています。強度も以前のものとは段違いですし、見た目も全然違いますしね。

口の中に入っている金属は全部外してやり直したい

これが本音ですから、大部分が保険で可能になったというのは、わたしにとって大変重要なことでありました。

なぜ急に白い歯が保険導入されたのか?

これについても、ご説明しておきたいと思います。


(「ヤマキンニュース」より引用)

数年前から、歯科の保険で使用している金属(金銀パラジウム合金)の値段が高騰していました。
理由はいくつかありますが、ほぼ5倍程度にまで上がってきました。
金やプラチナよりずっと高くなってしまった。

昭和の時代に、「安い」という理由だけで、日本だけで口の中に入れられていたパラジウム合金ですが、実はパラジウムは希少金属です。
パラジウムは、自動車の排気ガスを取り除く触媒として使われていたため、自動車の普及と環境問題から、どんどん使われるのに、産出量はその割合ほどは多くならなかったのでしょう、徐々に値上がりしました。

近年では、円安など様々な理由で特に急騰しています。そのため、金属の修復物を入れたときの3割負担の一部負担金も当然高くなっていて、1本歯を入れるのに負担金だけで数千円以上かかるようになることにもなっていました。
残りの7割を支払っている保険側も、どんどん支払いが大変になり、なんとかしないといけない状況に。

そんな中、ウクライナで戦争が始まってしまいます。実はパラジウムという希少金属の産地の大部分がロシアだったため、ここ数か月は、特に急激に値段が上がっていきました。現在の値段は1gあたり1万円以上です。

そして、今回、技工料や金属代などを考えると、ここで白い歯にしたほうが値段も安くなってしまうと言うことになったのだと思います。

なぜ今まで白い歯が保険導入されなかったのか?

今回認められた白い歯は、CAD/CAM冠と言われるもののインレー版です。インレーとははめ込み式の小さい修復物のこと。
どうやって作るかというと、工業用に作られてとても強度が高いブロック型のプラスティックを、コンピューターで設計したプログラムによって機械で精密に削って作ります。最近やっと普及してきた方法です。

こうやってできたものは、かなり強度がありますが、普通のセメントで付けると噛む力で割れてしまいます。
歯にしっかり接着することで非常に強くなるのです。この「接着」技術は、材料の進歩とともに、歯科医師の研究努力により進歩してきました。

簡単に言うと、勉強している先生と勉強していない先生の技術の差がとても大きく、ある先生は「割れるからダメ」とか「取れるからダメ」といまだに言いますし、勉強熱心であたらしい材料をすぐ買う先生は「十分実用的」と言うことになります。

また、型どりしたものをスキャナーでスキャンしてデータとしてコンピューターに取り込んでいくわけですが、そんなところにも技工士さんの人件費が発生しますし、機械がかなり高額ですので、技工所のコストとして跳ね返り、技工料も高くなります。総合的に考えると、多くの歯科医院では、金属で作った方が白い歯よりもずっと安かったのです。

セレックも、セラミックを材料として使いますが、基本的に同じように作ります。
院内に口の中を直接スキャンできるスキャナーを持ち、設計技術がある歯科医師からすれば、その材料がプラスティックになるだけで、簡単なことです。

しかしながら、スキャナー、ましてや削って修復物を作る機械を所有する歯科医院は限られますし、これらを外注するとコストがずっとかかります。接着技術の問題も考えると、そう簡単に金属のものから変更しにくい歯科医院もとても多く(今回の改正後でも導入できない歯科医院は多いと思います)、保険適用にはハードルがあったのです。

今回、金属代の急騰で、背に腹は代えられずで保険導入されたことも、なかなか皮肉なことだなあと感じます。

マイナンバーカードをお持ちください

受付にマイナンバーカードの読み取り機が付きました。

マイナンバーカードをこの認証機器でスキャンすると、健康保険証の資格が確認できます。
(マイナンバーカードが健康保険証の代わりになります)

厚生労働省の説明ページ ⇒ マイナンバーカードの健康保険証利用について

マイナンバーカード取得の説明ページ ⇒ マイナンバーカード総合サイト

今後は、飲食店やイベント会場などで、ワクチン接種の有無を確認されるケースが増えると思います。
その場合も、「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」を使ってマイナンバーカードを読み取れば、その場で接種の証明ができます。
何かと便利ですので、マイナンバーカードを取得することをおすすめいたします。

「新型コロナワクチン接種証明書アプリ」は以下の6ステップで、証明書を発行できます。

マウスピース型矯正装置用洗浄剤と超音波洗浄機を検証する~新発売「デンタルラボシリーズ」を追加更新~

2026年01月04日更新
2021年10月26日追加
2018年10月9日公開

インビザライン治療中のお手入れについて、『インビザラインの毎日のお手入れ法』に書かせていただきました。

近ごろは、「マウスピース用洗浄剤」が多数発売されていますし、超音波洗浄機でアライナー(治療用トレー)を洗浄する方法も一般的になりました。
これら「マウスピース用洗浄剤」「超音波洗浄機」について、製品を購入し試してみましたので、参考にしてください。

マウスピース用洗浄剤

amazonで探すと5種類見つかりました。錠剤型4製品と液体型1製品。(2018年10月現在)
2021年10月現在、ポリデントデンタルラボシリーズが売れ筋ですので、旧記事公開以降発売になった錠剤型と液体型の2種類を追加し、記事を更新しました。

それらに、当院受付で販売している、インビザライン専用の「クリーニングクリスタル」という顆粒型を入れて、合計8製品をレポートします。

◯錠剤型 5製品

40℃のぬるま湯150ccにタブレット1錠を投入し、アライナーを入れたら5分間放置します。
その後、よくゆすいで使用します。

矯正用リテーナー・マウスピース用洗浄剤 (ライオンケミカル)

青い顆粒が白い生地に混入したタブレット。水に溶かすと青い発泡した水溶液になります。
ミントの香り。
日本製。
購入時コスト:108錠入730円 1錠あたり6.7円



<amazon販売リンク>

矯正用リテーナー・マウスピース用洗浄剤

矯正用リテーナー・マウスピース用洗浄剤

デンタルマウスピース洗浄剤 (マザーズ、販売中止)

白一色のタブレット。水に溶かすと白い発泡した水溶液になります。
シトラスミントの香り。
日本製。
購入時コスト:30錠入1080円 1錠あたり36円


デントウォッシュデンタルマウスピース 洗浄剤 60錠 (井藤漢方製薬)

白一色のタブレット。水に溶かすと白い発泡した水溶液になります。
ライムミントの香りだそうです。
マザーズのものと、全く区別がつかず。
日本製。
購入時コスト:60錠入491円 1錠あたり8.2円


<amazon販売リンク>

井藤漢方製薬 マウスピース洗浄剤

デントウォッシュ デンタルマウスピース洗浄剤

ポリデント矯正用リテーナー・マウスピース用洗浄剤 48錠

白と青の2層にわかれたタブレット。水に溶かすと青い発泡した水溶液になります。
(写真)
香りはさわやかなミント系。
アイルランド製です。
購入時コスト:48錠入810円 1錠あたり16.9円



<amazon販売リンク>

ポリデント マウスピース洗浄剤

ポリデント マウスピース洗浄剤

ポリデントデンタルラボ超音波洗浄機用洗浄剤 72錠(販売中止)

超音波洗浄機に入れて使います。
白と緑の2層にわかれたタブレット。水に溶かすと緑の発泡した水溶液になります。
(写真)
香りはさわやかなミント系。
これもアイルランド製です。
購入時コスト:72錠入1230円 1錠あたり17円

現在、超音波用は、入れ歯用のものやつけ置き用と統合されたようです。





錠剤型5製品の比較

香りや使い方もほとんど変わらず、優劣は付けられませんでした。
超音波洗浄器用以外は、買うときの値段と個数を考えて、単純に1錠あたりのコストを計算して買えば良いかと。

◯液体型2製品

マウスピースウォッシュ 100ml (NDY)

これは非常に特殊な製品だと思いました。


プッシュ式のボトル


なんか良さそうなことが書いてある。


アライナーが入る容器を用意するように書いてあるので、
とりあえず超音波洗浄機の上で出してみます。


泡が出てくるのを期待しますが、なぜか液体でびっくり。


手についても安心です、と書いてある。香りはあまりない。


1分放置します。


浸るくらいに水を入れて、静置(時間は記載なし)。
錠剤型と同様に5分置いてみました。


そのまま超音波洗浄しちゃった。

う〜ん。使いにくいって言えばそうなんだけど、
わたしは意外と好きな感じでした。

マウスピースウォッシュ 100ml

マウスピースウォッシュ 100ml

ポリデントデンタルラボ泡ウォッシュ部分入れ歯洗浄剤 125ml

「矯正用リテーナー・マウスガードにも」と書いてある液体タイプ。
アメリカ製、ミント系の香りでさわやかでした。


ポリデント 泡ウォッシュ

ポリデント 泡ウォッシュ

◯顆粒型

インビザライン専用「クリーニングクリスタル」 (インビザライン社、歯科医院専売)

40℃のぬるま湯90ccに1包を入れて溶かします。アライナーを入れたら5分放置し、よくすすぎます。
コスト:20包入1000円 1包あたり50円

この製品は、インビザライン専用なので、コスト高ですが安心度はNo.1です。

超音波洗浄機

amazonで「超音波洗浄機」を探すと、かなりたくさん出てくるのですが、良さそうな3種類を選んで買ってみました。(2018年10月)
2021年3月発売のポリデントデンタルラボ超音波洗浄機を追加しました。(2021年10月)

記事に掲載した機種が古くなったので、最後に最新機種のリンクをまとめました。(2026年1月)


dretec(ドリテック) 超音波洗浄機 ソニクリア UC-500WT 500ml 43,000Hz 35w

これ、並べてみてわかったのですが、下のPersonal-α (パーソナルアルファ) の製品と全く同じものでした。OEM?
微妙に高さが違う気もしますが、どう見ても同じものの色違い。





う〜ん。amazonでは、わからなかった。
コメントはPersonal-α (パーソナルアルファ) のものを参考にしてください。

Personal-α (パーソナルアルファ) 超音波洗浄器ウルトラソニッククリーナー PR-43000WT 43,000Hz 35w

設定する部分がほとんどなく、ボタンを押すだけでスタートのシンプル設計。
音も比較的静かだと思います。
まあ、マウスピース矯正装置清掃目的の超音波洗浄機としては、良い選択になるでしょうか。

購入時の価格が、4490円でしたが、全く同じものと思われるドリテックが3895円で、1000円以上安かった。
お値段には注意してください。

LifeBasis メガネ超音波洗浄機 600ml 42,000Hz

コードが外せます。

これ、けっこう便利です。
中に水をはったり、捨てたりの繰り返しですから、コードをつないだままだとちょっとやりにくい。



洗浄時間がタイマーで選べます。
スイッチを押すたびに、180秒→ 280秒→ 380秒→ 480秒→ 90秒→と5段階で切り替わります。

音がうるさい。

動かしてみるまではこれが一番良いかなと思ってたんですが。
音は全く気にならないよって人には、こちらがおすすめです。

ポリデント・デンタルラボ超音波洗浄機(販売終了)

2021年3月発売。
マウスピースを入れる洗い桶の部分が外れてすごく便利。
大きさも主にメガネ用に作られた他製品と違いますので、マウスピース矯正装置にピッタリ。

これ、使ってみると重要な部分だとわかります。
ここだけ外して、他の洗浄剤も使用できますし、洗い桶の中を清掃しやすく清潔に保てます。

音は他のメーカーのものよりだいぶ静かです。
機能性も静音性も高く、値段がやや高いのを気にしなければ、現時点ではこれ一択で良いかと思います。迷う必要なし。
水だけの使用でも十分だと思いますが、臭いや汚れが目立つようなら、錠剤のマウスピース洗浄剤を使用すれば完璧です。

良さそうな最新機種(2026年1月)

シチズン 超音波洗浄器 SWT710 7127円

超音波洗浄機 コードレス 入れ歯洗浄機 5980円

超音波洗浄機 3866円

インビザライン治療中のお手入れについては、『インビザラインの毎日のお手入れ法』もお読みください。

そろそろコロナ感染症も出口?マスクは外せるのか

昨日、テニスの全米オープン女子の決勝が10代同士の若い対決により行われ、エマ・ラドゥカヌ(英)が優勝しました。
18歳で世界ランキング150位、予選から勝ち上がりでの優勝というのは衝撃的でした。

上下の写真をよく見てください。
席はほぼ満席。探さないと見つからないほど、ほとんどの方がマスクをしていませんね。
移動時はマスクの着用が義務付けられていたようですが、観戦時はマスク着用の義務がなかったようです。

実は、2ヶ月前の全英オープンテニス(ウィンブルドン)でも、観客のほとんどはマスクをしていませんでした。
ウィンブルドン最終日、男子決勝の日は、その晩にサッカーの欧州選手権もあり、6万人がマスク無しで観戦しました。
これは、イギリス政府の大規模な実験の意味合いもあって、ワクチン接種証明書やウイルスの陰性証明書を持っている人のみを対象に、制限を設けず観戦させたようです。
結果は、基本的に席に座って静かに感染したテニスのウィンブルドンはほぼ感染拡大なし。大騒ぎして肩を組んで歌ったりしたサッカーの欧州選手権では、一定割合のクラスターが発生しました。
つまり、「静かにスポーツ観戦するのは安全。騒ぐと危険。」ということですね。もちろんワクチン接種は前提です。

日本もとうとうワクチン接種率がアメリカ以上に達したとのこと。
元々、重症化率も死亡率も欧米と比べれば、全然低い割合だった日本です。
海外の様子を見るたびに、どうでしょうか、そろそろ日常的な生活に戻るべき頃合いに近づいて来たのでは?と感じます。
ワクチンを接種予定で予約が取れてない方には、まだちょっと早いお話で申し訳ないのですが、このペースだと長くてもあと2-3か月の話でしょう、希望者が全員接種を完了したら「移動中を除いてマスクはそろそろよろしかろう」という話になってくるのかもしれません。

さて、当院も医療機関ですので、5月にスタッフ全員のワクチン接種を終えています。
平時より当然ずっとマスク着用ですし、感染対策にも常時気を配ってきました。それは最近でも何も変わっておりません。
国内の歯科医院ではクラスター発生の事例は一切なく、かなり安全な場所のはずです。
しかし、コロナになって以降は、ユニットに座ってわたしと向き合ってもマスク着用のままの方がけっこういらっしゃいます。
歯科医院ですから口の中を診るのが仕事なので「マスクを取ってくだい」とお願いします。ちょっと異様な感じですよね。そういうのもそろそろ終わりになると良いなと感じます。

睡眠時無呼吸症候群・いびき

院長の海老沢は睡眠時無呼吸症候群です

睡眠時無呼吸症候群の診断に至った経緯

思い返せば、はじまりは肥満かも

30代半ば。急に太りだしたわたしは体重が80kgになり、若い頃に比べて体重が10kg重くなっていました。
46歳。東京マラソンに参加。継続してトレーニングしても2-3kgしか痩せず、78kgくらいにしか落ちませんでした。かなり痩せにくい体になったなあと実感。
睡眠時無呼吸は、肥満に繋がる可能性があると言われます。いくら食べても太らず、痩せる体質だと思っていたわたしが急に太ったのは、今考えると、この頃すでに睡眠時無呼吸があったのかもしれません。

50代になりますます肥満

50代になると、体重はますます増え85kgに。
スポーツクラブに入り、ジムやプールで運動してもあまり変わらない。むしろ運動すると体重は増えていきました。これはかなり不思議に思いました。
また、近ごろはプールで泳ぐときの息継ぎがだいぶ苦しくなってきたことも感じていました。

その他の症状に気づく

その他にも、今考えると睡眠時無呼吸に関連していた症状なのではないか?と疑われる症状もありました。
たとえば、昼間の軽い眠気、セミナー中の眠気、昼寝がかなり深いこと、朝方目が覚めてしまうことなど。しかし、年齢のせいだろうと思い、なかなか睡眠時無呼吸とはつながりませんでした。
コロナが広がった昨年。診療所に備え付けのパルスオキシメーター(酸素飽和度計)を自身で使ってみることが多くなりました。
スタッフが測ると数値で99%とかなのに対し、私は95%くらい。ずいぶん低いなあと。
また、朝起きた時に軽い頭痛を感じ、血圧が高いのでは?と思い、自宅にも血圧計を購入。やはり朝はかなり高血圧だということがわかりました。しかし、病院に行って計測するとやや高めくらいの数値にしかならないのです。

睡眠時無呼吸を初めて疑う

あるとき、小学生の娘から「いびき」を指摘されました。
深夜に鼻をつままれ「うるさい」と言われ、翌日聞いてみると、毎日うるさくて眠れないことがあるとのこと。ここでやっと睡眠時無呼吸のことを思い出し、調べてみました。
まず、終夜で酸素飽和度が記録できるリングO2(リングオーツー)というものが発売されたので使ってみました。

これは、睡眠時無呼吸症候群の検査のうち、「簡易モニター検査」という自宅で行う簡便な検査のさらに簡易版といったものです。
夜間の酸素飽和度が腕時計型の機器に記録され、朝起きてから転送することで、スマホにわかりやすくグラフで表示されます。

検査結果を見ると、寝ている間にかなりの酸素飽和度の低下を複数回確認。
これは睡眠時無呼吸症候群の可能性が高いと、いよいよ、近くの医療機関を探して診断を受けることにしました。

睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠専門の医療機関を受診

睡眠専門の医療機関を受診しました。
睡眠時無呼吸症候群の検査には、以下の2種類の方法があります。

簡易モニター検査
終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)

簡易モニター検査は、持ち運べる検査機器の貸し出しを受けて自宅で検査するもの。終夜睡眠ポリグラフ検査は病院に宿泊して行います。
簡易モニター検査ののちに終夜睡眠ポリグラフ検査を受けることも多いようですが、わたしは最初から病院に宿泊して検査する方法を選択しました。
私の場合は、最終的に必ず本格的な検査が必要になると思ったからです。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸とは:
肥満、加齢、男性が重要な発症関連因子で、最も重要なのは肥満。
中枢性と閉鎖性がある。中枢性とは、呼吸の命令が出ない原因で起こるもの。循環器系などの病気との関連性が疑われます。
閉鎖性は、命令は出ているが、気道が閉鎖されていて呼吸ができない状態で起こるもの。
睡眠時無呼吸で問題になるものの多くは、閉塞性睡眠時無呼吸タイプです。
50代女性10%弱、男性15%程度。

睡眠時無呼吸の定義:
1時間当たりの無呼吸・低呼吸の回数 (AHI)の回数が5回以上で睡眠時無呼吸とみなされます。低呼吸とは、換気の明らかな低下に加え、動脈血酸素飽和度(SpO2)が3~4%以上低下した状態、もしくは覚醒を伴う状態を指します。

重症度分類:
軽症:AHI = 5回以上 15回未満
中等症:AHI = 15回以上 30回未満
重症:AHI = 30回以上

睡眠時無呼吸の検査結果

わたしの検査結果は、重度の無呼吸があるという診断結果でした。
睡眠時無呼吸症候群の治療方法は、以下のような方法があります。

CPAP
マウスピース装置(OA)
外科手術

いびき、軽度~中等度の無呼吸はマウスピース装置(OA)で十分効果がありますが、無呼吸が重症の方の第一選択はCPAP(シーパップ、経鼻的持続陽圧呼吸療法)となります。
しかし、CPAPは継続率が低く(やめてしまう人が一定数いる)、CPAPを試してみたが、違和感が強く装着できない方でマウスピースを試したところ効果がある例も多数報告されています。

わたしの場合、重症の睡眠時無呼吸ですので、ガイドラインからはCPAPによる治療の一択になります。


治療法の選択

いろいろ専門的な書籍を読んで勉強した結果、やはりCPAPによる治療が確実だと感じましたが、歯科医という立場からマウスピースによる口腔内装置(OA)による治療も体験しておきたいと思い、両方の治療法を併行していくことと決めました。
同様の病気にお悩みの患者様に対する有効なアドバイスにつながると考えたからです。

当院で睡眠時無呼吸の患者様にできること

専門医の紹介と簡易検査のアドバイス

2014年にブログ記事「睡眠時無呼吸症候群は怖い!」を書いていましたが、その時点で、わたしは自分が睡眠時無呼吸症候群の患者だとは全く気がついていませんでした。
思い返すと、わたしはもうその時点で睡眠時の無呼吸があったはずだと思います。中高年の男性だと20%弱が当てはまるはずですが、自覚している方は意外に少ないようです。

ちょっとでも気になる症状がある方に、患者となったわたしがアドバイスできることは多いと思います。
また、簡易検査の装置については、将来的に貸し出しも行えると良いなあと思っていますが、現時点では、専門医をご紹介するか、一般の方でも購入できる簡易的な機器についてアドバイスさせていただくようにいたします。

マウスピース型の口腔内装置の作成(保険外)

睡眠時無呼吸症候群の治療装置は、CPAPにせよ口腔内装置にせよ、

長期間に渡り継続して使用することと、毎日4時間以上の使用により、心不全などの循環器系疾患イベントが有意に減少し、死亡率が下がる結果につながる

というエビデンスが示されています。
睡眠時無呼吸の治療装置については、継続使用できることが非常に重要なことなのです。

口腔内装置については、専門医の紹介ののち保険の範囲内で製作できる上下一体型の装置もあるのですが、保険の範囲で製作できる装置は、わたし自身が使用してみた結果ではちょっと苦しく、違和感も大きいと思います。
苦しい装置では、結局継続して使用できません。
CPAPも同様に、装着が大変だという一面があり、合わない方がいらっしゃいます。

そのため、わたしが歯科医としてできることは、できるだけ長い時間、長期間にわたり使用できる装置をご提案することだと考えています。
18万円(税込¥198000)と、やや高価になりますが、そういう意味でもっともおすすめできる上下分離型の「ソムノデント」という装置をお作りしています。

ソムノデントとは

【 ソムノデントの特徴 】

・ 世界で最も多く使われて、その有効性を実証しているエビデンスが最も豊富な上下分離型の口腔内装置 (マウスピース)
・ 内層(歯列側)には独自に開発された高品質のソフトポリマーを採用 (やわらかく、保持力と快適性を持つ)
・ 顎位を微調整するためのスクリューや替えのゴムを装備(装着後の調整が簡便)
・ 製品保証 30ケ月

【 ソムノデントのメリット 】

・ 上下分離型なので装着時の拘束感を軽減し、装着中に口を開いたり、会話や水を飲むこと、咳やあくびも自由にできます。
・ 何より快適に長期使用いただけます。
・ 上下分離型でかつ下顎の位置を調整できるので顎関節への負担を最小限に抑えられます。
・ スクリューを前後させるまたはゴムを変えることで下顎の前方位を柔軟にかつ簡便に調整できます。
・ 装置は手のひらに載るほど軽量、コンパクトです。ご家庭だけでなく、出張や旅行などにも手軽に持ち運びができます。
・ 装着後30ケ月の製品保証がされていますので、長期間安心してお使いいただけます (1部除外条件あり)

【 ソムノデントのデメリット 】

・ 顎関節、咀嚼筋の痛みや違和感 (治療開始早期に多い、上下一体型より軽減される)
・ 起床時の咬合異常 (治療開始早期に多い、上下一体型より軽減される)
・ 前歯の開口など長期的な不可逆の歯の移動
・ 保険適用外
・ 唾液過多、唾液減少
・ 歯や歯茎の痛みや違和感

【 ソムノデントがお勧めできる方 】

・ 激しいいびきにお困りの方
・ CPAPが使用困難、又は抵抗のある方
・ 上下一体型のマウスピースがうまく使えない、継続使用ができない方
・ 移動・出張の多い方(CPAPの持ち運びの問題)
・ 旅行先でお仲間からいびきや無呼吸を指摘された方

結局、ソムノデントとCPAPどっちが良いか?

・ CPAPなどの治療装置は一生使用するのが前提。使い始めたら終わりはない。しかしCPAPは様々な理由で脱落率が高い。
・ マウスピース装置は脱落率がCPAPより低く、CPAP使用から移行する人も多い。
・ 使用時間の長さが優位に心血管イベントの低下に関連するが、使用率においてはCPAPよりマウスピース装置が有利である。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)はぜひ治療すべきです。治療しないと、心不全などの循環器系疾患イベントが有意に上昇し、死亡率が上がることがわかっています。

また、治療しないと肥満がなおらないから、SASの状態も改善しないという悪循環から脱せないことになります。
睡眠時無呼吸の治療は長期間に渡り、「継続」することが最も大事なことが明らかになっています。(高いエビデンスレベル)
重症の場合はCPAPが第一選択なのですが、継続性も考慮した場合には、人によってはソムノデントによる治療の方が合っているケースもあるようです。
また、エビデンスレベルは高くないが、重症患者でもソムノデントによる治療で大きな効果が上がっているケースがあります。

ガイドラインに従えば、口腔内マウスピース装置であるソムノデントは、軽症から中等度適用。CPAPは重症に適用するというのが、やはり一般論です。
しかし、口腔内マウスピース装置とCPAPの効果の違いは、十分な研究データは不足しているものの、論文レベルでは差がありません。
医師は、重症の治療にCPAP1択(バイアスの可能性あり)と考えています。口腔内マウスピース装置製作会社は、経験上口腔内マウスピース装置によって重症例が改善していること(バイアスの可能性あり)を認めています。
CPAPの方が多くのエビデンスがあり、重症の方にはやはり第一選択と言えますが、明確に決定を支持するエビデンスまでは未だにありません。最終的には、各個人の状況や経過、好きずきによって自分で選択するしか無いというのがわたしの結論です。
わたしのように両方試してみて、自分に合う方法を探すというのも、一つの解決法になるかもしれません。

もちろん、軽症~中等度の方には、ソムノデントによる治療がもっともおすすめできる選択肢です。

ソムノデント製作の流れ

当院のソムノデントでは、マウスピース矯正装置・インビザラインと同様、型取りをしないで、口腔内スキャナーiTeroの使用による製作が行なえます。型取りに比べて、清潔で正確な装置作製が可能です。
専門医による診断を受けた上での製作を推奨しますが、何らかの理由で難しい場合は、簡易モニター検査などをしていただいた上で、ソムノデント製作を行っていただく方法もあります。
その場合は、アドバイスさせていただきますので、お気軽にご相談ください。

インビザライン料金プランの実際(一般歯科に多い「インビザラインGO」は「インビザライン」のライトバージョン)

料金表にはいくつかのプランを載せていますが、実際に治療するときに多くのケースで選ばれるのはインビザライン・システムのフルパッケージを利用するトータルフィットプランです。当院では95%以上になります。
「前歯だけ」などの部分的な矯正をご希望の方も多いですが、部分的な矯正は、どこかしらに無理が出ることが多くなります。

矯正治療のほとんどは、歯の並ぶ場所が足りないのを、なんとかスペースを作って配置する治療です。ですから動かす歯の本数が多ければ多いほど1本あたりのスペースの確保は容易になります。逆に言うと、実は部分矯正は難易度が高いのです。

審美治療を行う一般歯科医院の多くは、矯正治療が専門外であることから、専門医が日常的に行う全体矯正の方が難易度が高いと考え、部分矯正を手がけます。

インビザライン社が取り扱う2つのブランドでも、「インビザライン・システム」は矯正専門医向けであり、「インビザラインGO・システム」という部分矯正に限定したブランドは一般歯科医向けという位置づけです。
しかし、変な話ですが、フルパッケージのインビザライン・システムのほうが自由度がずっと高いので、確実で安心な治療になりやすいのです。

少し詳しく説明すると、インビザラインGO はインビザライン・システムで言うとフルパッケージの下に設定されている機能限定版のライトパッケージと同じ。14枚以内で治療を終了するという制限があるものです。
安価ですが、不自由なシステムと言えます。当院ではライトパッケージを使用するケースは3%以下です。
インビザラインのフルパッケージは5年という期間の制限がありますが、機能的には文字通りフルオプションの無制限のプランです。

セレックによる審美治療に伴い、仕上がりを良くするため事前に矯正を行うケースにおいても、フルパッケージを利用することが多々あります。歯の審美修復も制限を受けずに理想的に行え、そのほうが現実的なプランにすることができる場合も多いということです。

セレックの審美ケースの増加にともない、ライトパッケージも今後は増えていくことだろうと思います。しかし、その適応には妥協があってはいけません。

新型コロナウイルスワクチン接種についての対応

「歯科医院の感染管理手順について(COVID-19ウィルス感染拡大による):2020年2月14日公開のブログ記事」につきましては、「当院の感染症対策など衛生面への配慮について〜新型コロナウイルス(COVID-19)対策」に大幅に追記して公開いたしました。

当院は、昨年来のCOVID-19の感染拡大の中で感染対策につとめ、従来どうりの対策に加え、さらなる追加の対策を行い、従来どおりの診療を続け、患者様にも通常通りの来院をして頂いております。
予約をゆったり目に取るようにしていますため、通常時よりかなり予約が取りにくいというような状況です。ご迷惑をおかけいたしますが、時節柄ご容赦いただきますよう、お願いいたします。

さて、やっと国内でのコロナウイルスワクチン接種が始まっています。
供給量が当初の予定より少ないことで、スケジュールが今後どうなるのかは不明ですが、現時点での厚労省の発表によると以下のような予定になっているようです。

接種時期 対象者
3月中旬以降 医療従事者等
4月以降 高齢者
5月以降 その他の方(基礎疾患のある方を優先)

※接種時期は、国が示すスケジュール(2月15日時点での目安)です。

医療従事者等向けの優先接種については、歯科医院についても対象になっております。2月に入りましてから、歯科医師会を通じて優先接種を希望するかどうかの問い合わせがございました。

1,老人・基礎疾患を持つ方より優先されるということ
2,コロナ患者様を日常的に診察対応する職種ではないこと

この2点が引っかかり、実際にはかなり悩みましたが、優先接種を希望するという選択をいたしました。
理由につきましては、以下のとおりです。

1,疑い患者に接する可能性はあること
2,心配が広がっている中、知識がある医療従事者として、ワクチン接種にメリットが有ると考えることを示す
3,供給のしかた(超低温保存、5−6人につき1本)と接種体制を考えた場合に、優先順位とあわせて効率・無駄の最小化を重視すべきと考える
4,スタッフ全員が、時期はともかく接種を希望している
5,患者様に多少なりとも安心感を持ってもらえる可能性がある
6,医療供給体制の確保という観点から国が要望している

ご心配な方がワクチン接種について考えてほしいこと

ワクチンを接種すべきかどうか悩まれている方もいらっしゃるかと思います。
医療従事者として、エビデンスを理解しているものとして、考え方について多少でも参考になることを書いておきたいと思います。

目的は自分の健康のためか集団のためか

あくまでワクチン接種の目的は、ご自身の健康のためです。結果として日本国民全体の利益につながるとしても、考えなければいけないのは自分の健康です。
一方、コロナ感染症の特殊なのは、感染拡大によって経済が大打撃を受けており、困ってる方がたくさんいることです。ですから、その解決につながるということで、「集団のため」として接種を主張する方も一定数いるでしょう。
しかし、ご自身の接種について考えなければならないことは、あくまでご自身(とご家族)の健康のことだと思います。

利益とリスクを考えて高齢者・基礎疾患のある方はうつべき

ワクチンの目的を前提にした上で、最初に考えることは、自分にメリットが有るかどうか、デメリットが有るのかどうかということだと思います。
その場合に、考える必要がある最大のことは、ご自身の年齢と基礎疾患の有無です。いわゆる高齢者の方と基礎疾患のある方については、強くワクチンの接種をおすすめします。詳細は難しいデータとか出てきますので省略しますが、どう考えても、メリットのほうが大きいとしか考えられません。

次に、そのどちらにも当てはまらない方は、とりあえず早急な接種の必要はないと思いますが、ご家族や職場などで接触機会の多い方の中に、高齢者と基礎疾患のある方がいる場合は、その方々にうつしてしまう可能性を考慮しないといけません。(注:他人にうつすことに対して効果があるかどうかはわかっていませんが、予測としては効果があると考えるほうが妥当だと思います)
その場合は、わたしとしては、できる限り接種をおすすめしたいです。

うたない場合の具体的なリスク

副反応(副作用)のことを気にする方が多いと思います。厚労省から出されている資料をみると、今回のコロナウイルスワクチンの海外における重度な副反応(アナフィラキシー)のリスクは10万人から30万人に1人(0.0005%)程度らしいです。インフルエンザ・ワクチンはその10分の1ほどで0.00004%程度と言われています。ワクチンの中では副反応の確率は高いのかもしれません。
しかし、様々なアレルギーは何千人に1人というような割合のものがほとんどだということを考えると(食物アレルギー=5%程度、アナフィラキシー既往=0.5%程度)、ワクチン接種による重度な副反応のリスクは、それほど高いとは言えないと思います。
ただ、ワクチンの成り立ちからして当然ですが、軽度な副反応(倦怠感、刺入部の痛み、発熱など)の頻度は半数近くあり、高確率ですから、そういうのも怖いとなると仕方がないことです。

また、ワクチンというのは、具合が悪くなってからうつものではなく、健康な状態でうつものです。
ですから、非常に稀なものとはいえ、重度な副反応が起こった場合には「うたなかったらこうならなかった」となるのは確かです。ある意味センセーショナルなのです。そして、逆に何も起こらなかった場合でも、もともと具合が悪くないのですから、効果が実感しにくく、大多数の方にはありがたみがあまりないのも真実でしょう。

では、高齢者・基礎疾患がある方を除いて、具体的にワクチンをうたないデメリットとはなにかというと、多くは集団的な問題になり、個人的な問題と言うより「うたない人が多いとどうなるか」ということになると思います。
たとえば、世界的にワクチンの接種率が高くなった場合に、日本だけが遅れていると、他の国から日本人の渡航が禁止されるなどの対外的な問題になったり、感染が終息しないことで経済的な問題の解決が遅れたりということが考えられます。

まとめます。
高齢者・基礎疾患がある方などの、感染した場合に重症化リスクがある方には、ご自身の問題としてコロナウイルスワクチンをうつ方にメリットが大きいはずです。それ以外の方は、個別の状況によりまちまちだと思います。ご家族や職場などの状況をよくお考えになって判断されると良いと思います。ただ、客観的、科学的データをきちんと見て判断されたほうが、非科学的な余計な心配に巻き込まれないと思います。
かんたんではありますが、多少参考になれば幸いです。より詳しいことや科学的根拠を知りたい方は、聞いていただければ、お答えさせていただきます。