「専門家は欠点があってはいけません」
「プロとアマの違いは苦手があるかないかです」
と将棋の元名人、米長邦雄さんが著書に書かれています。
わたしも同じ意見です。
よく、長所を伸ばしたほうが良いか欠点を補ったほうが良いかという議論がされます。
子供の教育とかいった場合は確かに悩むところでしょう。
しかしプロというものを考えた場合は、欠点があってはなりませんから、まず苦手なことをなくすことのほうが重要だと思います。
すべてのことをバランスよく行えるという最低限のことを満たした上での長所であり、苦手なものがあっては、たとえば治療計画が偏ってしまいます。
一番良い方法が選択されないケースが出てきてしまうと思うのです。
インプラントが適しているケースで、自分自身でインプラントが行えないといった場合は、出来る先生に紹介することになると思います。
しかし、自分でなんとか治療したいと思うのは当たり前ですから、どうしても義歯やブリッジに説明が偏ることになると思います。
さらに、有りもしない理由でインプラントを否定したりすることにもなりかねません。
専門家として、そういうことはあってはならないと思います。
また、インプラントを行うのには、歯周病の治療が完璧に行えなくてはなりませんし、マウスピース矯正をするには、表側や裏側に装置を付けるやり方もできるべきだと思います。
最も適した治療法を偏りなく説明する。
そのために、専門家として苦手はあってはなりません。